体臭には、食生活が大きく関係していることがわかっています。
特に肉食偏重だと体臭が強くなるので、野菜などをバランスよく摂ることが推奨されていますが、どんな野菜でも良いということではないようです。
一部の野菜は、ニオイを改善するどころか逆に悪化させてしまうことも。その代表的な野菜が、キャベツ。
キャベツ特有のニオイ成分「トリチルアミン」
キャベツは、アブラナ科の植物ですが、アブラナ科特有の成分が腸内で臭い成分を発生させるため、それがニオイの原因になります。
その代表的な成分が、「トリチルアミン」。
食べ物が、小腸で腸内細菌によって分解される過程で発生し、魚などに含まれる独特の生臭いニオイです。
肝機能が衰えると、トリチルアミンは汗や尿となって直接対外へ排出され、体臭の原因になるようです。
「トリチルアミン」の他にも!2つのニオイ成分
キャベツには、「トリチルアミン」の他にも、独特のニオイ成分が含まれていて、生協「食品検査センター」HPには、次の2つが紹介されています。
- イソチオシアネート
ー辛味成分ですが、切ったり茹でたりすることによって、「ジメチルジサルファイド」という石油のような臭いの成分になります。 - メチオナール
ー醤油や酢の香り成分。
たまに消費者から、”消毒液のような臭いがする”との問い合わせがあるようですが、この臭いの原因は、「ジメチルジサルファイド」とのこと。
キャベツのニオイは、新鮮なものでも独特の香りがありますから、どうしても好きになれないという方もいるようです。
キャベツにはストレス臭もある?
香料の専門会社・長谷川香料株式会社のHPには、キャベツについて、次のような説明があります。
生、調理、乾燥された状態から、これまでに約160成分が報告されています。独特の甘い香りは、イソチオシアネートという硫黄化合物の一種。ニンニクの独特の匂いやワサビのツンとした香りも硫黄化合物が作り出していて、キャベツの香気にも硫黄化合物が重要な役割を果たしています。
この説明には、”キャベツの香気にも・・・”とありますが、「硫黄化合物」も、体臭の原因物質。硫黄化合物といえば、なんとなく臭いの感じが想像できると思います。
実は、ストレスが溜ったときの体臭も、この硫黄化合物。
資生堂の研究によれば、「ジメチルトリスルフィド」と「アリルメルカプタン」という2種類の硫黄化合物だそうです。
食べ物の香りには好き嫌いがありますから、一言で良い悪いの判断は難しところ。
発酵食品のニオイだって、人によっては悪臭です。納豆のニオイが大嫌いって人いますよね。
ニオイに対する感じ方は、受ける側がどう感じるかが問題ですが、できれば”特徴的なニオイ”は避けるべきでしょう。
アブラナ科の食材
体臭が気になるようであれば、キャベツの摂り過ぎには注意したほうが良さそうですが、アブラナ科の食材にはいろいろありますので、代表的なものを紹介しておきます。
<アブラナ科の食材>
気にし過ぎると、食べるものが無くなってしまいますから、まずは栄養重視で、量的バランスをとることでしょうか。
胃腸の調子が口臭にも影響!
偏った食生活は、体臭だけでなく、口臭への影響も少なくありません。
食事の直後だと、ニンニクや、納豆などの発酵食品のニオイが、吐く息に混じって口臭となりますが、食品固有のニオイはそれほどキツいものではありません。
問題は、肺からの呼気が嫌な口臭となって出てくるケースです。胃腸の調子が良くないために、消化不良によって発生したガスが、腸から吸収され、吐く息と一緒にでてくるのです。
このニオイには、便臭のもとになる「スカトール」や「インドール」が含まれますが、肝機能の低下によって分解できなかったアンモニアが含まれることがあります。
8割の口臭の原因は”口の中”にある、と言われますが、たとえ1割でも2割でも我慢できないのが口臭です。スメルハラスメントは、口臭のほうが、わきがや体臭よりも相手に与えるダメージが大きいかもしれません。
口臭ケアについては、こちらのサイトを参考にしてください。
まとめ
どんな食材でも、栄養バランスのよい食生活を心がけていれば、腸内環境はそれほど悪くなるものではありません。
もし、偏った食生活をしていないつもりでも、胃腸の調子が悪く、体からなんとなくニオイが漂ってくるようであれば、原因は他にあるのかもしれません。睡眠不足やストレス?
過度のダイエットでは、基礎代謝が低下するため、いわゆるダイエット臭と呼ばれるアンモニア臭が強くなることも。
わきがや体臭は、周囲の人へのハラスメントだけでなく、自分でも不快に感じることがあります。腸内環境にはたらくサプリメントや口臭ケアサプリを活用しながら、意識的にケアするのがポイントです。