汗ばむ季節になって、気になるのが、シャツの汗染み!
グレー系の綿シャツだと染みが目立って、恥ずかしくなるときがあります。人と会う前に、汗染みに気づいて、エアコンの吹出し口で乾かそうとしてもそう簡単には乾きません。
汗染みだけならいいんですが、ニオイがあると・・。
最近、スメルハラスメント、略してスメハラという言葉をよく耳にするようになりましたが、わきがはその代名詞のようなもの。脇汗、特にわきがだと、汗が乾いても強烈なニオイが残ります。
廊下ですれ違ったときに鼻をつくわきが臭は、しばらく脳の記憶に刻まれて忘れることができません。まして、オフィスでデスクが隣なら、その場を逃げ出すわけにも・・・。
衣類の黄ばみ
洗たくしたて衣類なのに、着てしばらくすると、嫌なニオイが漂ってくることがあります。生乾きのシャツなら納得ですが、しっかり乾燥させたはずなのに・・・。
もしかしたら、衣類に黄ばみが残っていませんか?
汗や皮脂は、生地にしみ込んで繊維としっかり絡まるため、ふつうに洗濯してもすべてを落としきることはできず、少しづつ蓄積していきます。蓄積した汚れは、時間とともに酸化し、成分が変化することで黄ばみとなります。
繊維の奥まで入り込んでしまった皮脂や汚れは、通常の洗濯ではなかなか落とすことができません。洗たくしたつもりでも、雑菌が再び増殖することに。
わきがが原因の黄ばみ
わきがによる黄ばみは、通常の黄ばみとは、そのメカニズムが違います。
わきがの黄ばみは、アポクリン腺からの分泌物に含まれる「リポフスチン」という色素成分が原因です。わきがの黄ばみは、通常の黄ばみとは原因が違うので、漂白剤だけで落とすのは難しいようです。
わきがによる黄ばみは、重曹(炭酸水素ナトリウム)に漬け置きしてから洗濯することで落ちやすくなりますが、衣類の汚れや黄ばみが残りやすい方は、洗濯方法をいろいろ試してみるとよいでしょう。
衣類の黄ばみを落とす洗濯法
衣類の黄ばみを落とす方法は、ネットでもいろいろ紹介されています。なかでも、固形石鹸「ウタマロ」や重曹を使う方法がよく知られています。
普通の洗濯では落ちない黄ばみでも一定の効果がありますが、私の経験では、長期間放置した頑固な黄ばみにはあまり効果がありませんでした。多少、黄ばみが薄くなる程度でしょうか。
テイジンのHPには、「洗濯物の悪臭対策!においを落とす方法5選」として、つぎの項目が紹介されています。
- 洗濯洗剤を強力なものに替える
・人の皮脂や汗は弱酸性なので、皮脂・汗の汚れに強い「弱アルカリ性粉末洗剤」を使うことで、汚れが中和され落ちやすくなります。 - 洗濯洗剤・柔軟剤は適量使用する
・洗剤は多いほうが良く落ちると思いがちですが、洗剤が規定量以上だと、すすぎで十分に洗い流されずに雑菌の餌になり、雑菌を増殖させてしまう恐れがあります。 - 酸素系漂白剤でつけ置き洗いする
・どうしても臭いが落ちないときは、40℃~50℃程度のお湯に、水量に合った規定量の酸素系漂白剤を入れ、10分~30分程度つけ置き洗いします。 - 40℃程度のお湯で洗濯する
・40℃程度のお湯は、漂白剤や洗剤の働きを最も活性化させ、さらに、衣類に付着した皮脂などの「タンパク質汚れ」を溶かします。 - 頑固なにおいには煮洗いを試す
・どうしても臭いがとれないときは、お鍋に洗剤を入れてお湯を沸かし、その中で衣類を20分~30分程度煮る「煮洗い」を試してみる。
繊維の総合メーカーらしく、徹底した黄ばみ除去法が紹介されていますが、なんといっても一番は、ひどくなる前にこまめに洗濯するのが一番です。
ただし、40℃程度のお湯で洗濯することは、必須条件。常温の水道水でそのまま洗濯するのは、避けたほうがよさそうです。
わきがと多汗症へのケア
衣類の黄ばみは、わきがや多汗症のバロメーターと言えますが、そのメカニズムには違いがありますから、自分の体質にあったケアをするのがポイントです。
わきがはアポクリン腺から分泌される汗で、脂質やたんぱく質などの成分が含まれるため、粘り気がありますが、汗そのもののニオイはそれほど強くありません。分泌された汗が、皮膚の常在菌によって分解されることで、わきが特有のニオイが発生します。
一方、多汗症は、エクリン腺から分泌される汗の量が多い症状で、ほとんどが水分。サラサラした汗ですが、皮膚の雑菌によって分解されることで、嫌なニオイが発散されます。
わきがと多汗症は併発していることが多いので、汗を抑えるだけでなく、殺菌作用があるデオドラントを使うのが効果的です。
デオドラントクリームについて
デオドラントは、わきがなどの臭いケアだけでなく、汗を抑えるロールオンやクリームなどを総称して呼ぶことが多いですが、本来、消臭効果(殺菌作用)が認められた医薬部外品(薬用)の商品に使うべき用語です。
海外で人気のデオドラントは、日本製の医薬部外品(薬用)と同じ成分を配合していたとしても、医薬部外品として承認されているわけではありませんから、厳密には、デオドラントと呼ぶのは正しくないのかもしれません。
制汗に重点をおいた商品は、デオドラントと呼ばれていても、殺菌効果が期待できません。
『デオエース EXプラス』『デトランスα』『ドクターデオスピード』は、海外でも人気のデオドラントですが、強い成分が配合されているものもありますから、肌に合うことを確認してから使うことをおすすめします。
日本製のデオドラントは、医薬部外品(薬用)として殺菌成分と制汗成分があわせて配合されていますが、肌にやさしいのが特徴です。
海外製品のなかでも、ポーランド製『デオエース EXプラス』は、肌にやさしいことで人気ですが、日本で製造された『薬用デオエース EXプラス』が最近発売になっています。
”薬用(医薬部外品)”として、殺菌成分と制汗成分が配合されているだけでなく、美容成分があわせて配合されていますから、女性にはうれしいデオドラントと言えます。
自分の肌と目的に合ったデオドラント、見つけてください。