ワキガ臭は、食事と密接に関係しています。
摂った食事によって、体臭が変わることを実感されている方は結構多いと思います。食事は、翌日の体臭に大きく影響を与えます。
食べ物が消化されて、便となって排出されるまで30時間から120時間と言われますから、かなり長い間カラダの中にとどまることになります。
体臭の原因になる物質が、ず~っとカラダの中に留まっていると思うとちょっと嫌ですね。
食品は胃腸で消化され、栄養素が分解されカラダに吸収されるわけですが、分解されたときに作られる臭いの成分も、腸から血管を通して全身に送られます。
また、余分な栄養素の一部が汗に混じって出てくるため、この栄養素が常在菌に分解されることで、体臭の原因にもなります。
つまり、臭いが強くなるような食品を摂取すると、しばらくの間は体臭にも影響があるということですね。
ワキガや体臭を強くする食品とその理由
ワキガや体臭のニオイの元になるおもな食品に、動物性タンパク質と脂質があり、どちらも体を維持するために大切な栄養素ですが、嫌なニオイを作り出す大きな原因になっています。
栄養素は分解されてニオイになる!
動物性タンパク質と脂質は、そのものがニオイの原因ではありません。
しかし、動物性タンパク質は腸内で分解されて、腐敗ガスとして「アンモニア」「硫化水素」、オナラ特有の臭い成分「スカトール」や「インドール」を作りだします。
これが、腸から血流に混じって体全体へ運ばれ、ワキガや体臭を強くします。
また、脂質は皮脂の原料になり、細菌によって分解されることによって、加齢臭などの原因になります。
ちなみに、ワキガ・体臭が強くなる食品には、次のようなものがあります。
ワキガ・体臭が強くなるおもな食品
●肉類
・汗に含まれる成分のタンパク質や脂質を、皮膚の常在菌が分解して、ニオイが発生します。
●ニンニク
・ニンニクには”アイリン”という物質が含まれていますが、このアイリンが切ったりすりおろしたりしたときに酵素と反応して、ニオイの原因になるアリシンを発生します。
●アルコール
・アルコールが体内で分解されるときに作られるアセトアルデヒドが、血管を通して肺や汗腺に送られ、そこからニオイが出てきます。
●辛い食品
・食品の成分そのものではなく、発汗作用が促されることにより、ニオイの原因になります。
●サラダ油、植物油
・リノール酸を多く含む植物性油は、血中コレステロールや中性脂肪を増加させ、体内で酸化してしまいます。そのためさまざまなニオイの原因になります。
バランスの良い食生活を心がける
ワキガや体臭のニオイ成分の元になるからと言って、体を維持するのに大切な栄養素を摂らないわけにはいきません。
肉類やニンニクなど、とても有益な栄養素が多く含まれる食品は、健康をささえる大事な食材にもなっています。
食物繊維やニオイにケアする食品をバランスよく摂ることで、体のニオイを和らげることが大事です。
ワキガや体臭ケアするアルカリ性食品
ワキガや体臭をケアするには、アルカリ性食品が欠かせません。
皮膚の表面は、弱酸性が健康な状態です。弱酸性に保たれることで、皮膚の細菌のバランスが上手くコントロールされ、ニオイの原因を抑えます。
一方、体の中はアルカリ性に保たれていることで、健康が保たれています。
しかし、動物性タンパク質は酸性なので、中和するためのアルカリ性食品をバランスよく摂ることが必要になるわけです。
ちなみに、酸性が強い牛肉100gを中和するためには、きゅうりなら900gも必要になるそうですが、「梅干し」ならたった5gで中和できるようです。
他にも、野菜や海藻など、アルカリ性食品にはいろいろありますから、普段からバランスのよい食生活を心がけることで、ワキガや体臭を抑えることが大事です。
あわせて使いたいデオドラント
まとめ
体臭の原因になるおもな食品を挙げましたが、これらの食品を摂るのがいけないわけではありません。
腸内環境を整えることで、老廃物がカラダから排出されやすくなり体臭も改善しますから、バランスを考えた食生活がポイントになります。
食物繊維と乳酸菌は、腸内環境を良くする食品として知られていますが、栄養バランスを考えると、『玄米』は体臭改善の代表格でしょう。