わきが臭に対する日本人と外国人の意識の違い
日本人は臭いに敏感です。電車内で、隣に座った人の臭いが気になって席を移動した経験ありませんか?エレベーターの中では逃げ場がないので、短い時間なので息を止めていたなんて人も多いのでは?
日本人は体質的に体臭が薄いため、特に他人の臭いに過敏になるようです。外国人の場合、人種によって差がありますが、わきが体質の人が多いため、体臭はあって当たり前としてとらえているんですね。
外国人にとって体臭は個性であり、自分にあった香水を身につけることが自己表現でもあるんですね。
そんな外国人でも、日本に来ると考え方が少しずつ変化してきます。職場あるいは生活環境の臭いが薄いため、自分のわきが臭や付けている香水の強い臭いが気になり始めるようです。
日本人は非常に繊細な感覚を持ち、強い臭いより微かな香りを楽しむことを好みます。それが、和食や、茶道、華道、香道などの文化に表れていますが、強すぎる臭いはそのような空間ではマイナスに働きます。
自分の個性としての臭いを自覚しながらも、環境にあわせて責任を持つのが日本で生活するためのマナーです。
ワキガに対する外国人の意識
「ワキガ」に対する適切な英語はありません。体臭を意味する単語として”body ordor”(口語:B.O.)がありますが、ワキガのように特定の部位を指しているわけではないのです。英和辞典「weblio」では、以下のように訳されています。
<ワキガ 腋臭>
・underarm ordor, the smell of one’s armpits
・〈体臭〉”body odor《略:B.O.》<腋臭がひどい>
・have a strong [very offensive]body odor.<不快体臭>
・unpleasant body ordor
・日本語のように「ワキガ」を一語で表すことができる英語はありません。「ワキガ」は外国人にとっては嫌な臭いではなく、個性としてとらえる意識が強いようです。
外国人と日本人の体質の差
外国人でも人種によって、臭いの質、強さはかなり違います。
黒人の場合ほぼ100%がわきが体質、白人が70~90%ですから、お互い臭いを気にしていたら生活できなくなってしまいますね。
海外へ行くとその土地特有の”匂い”が漂ってきます。街中がそのにおいで満たされていることもあります。
ハワイのように島全体がココナッツの甘い香りで満たされていれば、体臭はほとんど気になりませんし、薄着なので汗の臭いが衣類にこもることもありません。
はじめてのパリで、ホテルの室内やバスルームに特有の臭いがこもっていてしばらく馴染めなかった記憶があります。人によって使う香水も様々ですから体臭と混じり合って独特のにおいになるのでしょう。
ニンニクを多く使う食生活も体臭に影響していると思います。やがて鼻が慣れ、意識せずに生活できるようになるんですね。
中国系や朝鮮系の人は、欧米系の人と比べはるかにわきがが少なく3~5%と言われています。日本人の10~17%と比べはるかに低いのに驚かされます。朝鮮系の人たちのニンニクや香辛料の多い食文化を考えると不思議です。
日本人のわきがが増加傾向にあると言われてます。食事や生活習慣が変化していることが原因のようですが、少し心配ですね。
ワキガは遺伝する
ワキガは優勢遺伝します。両親がわきがだった場合、80%以上の確立でワキガになると言われます。
ワキガかどうかは、第二次性徴期にアポクリン腺が発達してきて初めてわかります。アポクリン腺そのものは幼児期からありますが、第二次性徴期に入ってから大きくなり活動が活発化します。
第二次性徴期は性腺刺激ホルモンの分泌からはじまり、男性は12~14歳、女性の場合10~14歳ごろから始まります。このホルモンにより精巣・卵巣が発育し、それぞれの器官から男女に必要なホルモンが分泌されます。
動物的には、アポクリン腺の存在目的はフェロモンを出すことで、異性に対する自己アピールや縄張りを示す重要な役割をになっています。
しかし、人間は進化の過程で毛髪が退化したため、毛髪の根本に寄り添うように存在しているアポクリン腺の数も減少しました。毛髪が残っている頭部、陰部、ワキなどにアポクリン腺が集中しているのはこうした理由です。
つまり、ワキガは人類の進化にともなって減少してきた毛髪と一緒に退化してきたと考えていいでしょう。毛髪の質と量に遺伝性があることを考えると、自分の体質を理解して上手にコントロールする必要がありそうです。
アポクリン腺の切除手術の前にやるべきこと
食事や生活習慣を変えることで、ワキガを改善することができます。
肉食に偏りがちな食事を変えたり、ストレスの無い生活が体質を改善します。
生活習慣や体質改善をすることで、消臭クリームを効果的に使うことができます。消臭クリームにたよる前に、からだの内側から健康にしましょう。
デオドラントクリームだけにたよらない習慣を
デオドラントクリームは、外側からニオイを消す働きがありますが、身体の内側からのケアで臭いの強さも変わってきます。
日常生活を見直して、ストレスを溜めない生活を心がけることで、ワキガ体質であっても、かなり改善すると考えられます。
これまであまりワキガを気にすることがなかった外国人でも、日本に来て体臭に対する意識の違いを知ることでケアを心がける人も増えています。
デオドラントクリームを上手に使うことで、ワキガに悩まずストレスのない生活を送ることができるようになります。
ワキガで悩んでいるより、まずはデオドラントクリームを試してみることをおすすめします。